GID学会でのアンケート集計結果について

2017年3月18-19日の両日、札幌医科大学にて開催されたGID学会でのポスター発表の際に行ったアンケートの集計データです。

回答者の年齢グループのグラフです。

0-19歳3.1%
20-29歳1340.6%
30-39歳12.5%
40-49歳25.0%
50-59歳6.3%
60-69歳12.5%
70歳~0%

回答者の性別グループのグラフです。

Male(男性)1237.5%
Female(女性)1134.4%
Female To Male(トランス男性)13.1%
Male To Female(トランス女性)515.6%
Other(その他)39.4%


サイン毎の評価を表したグラフです。
※トランスジェンダーには、「その他」の方も含まれています。
※評価は5段階で「大好き」を4点、「好き」3点、「普通」(未回答も同様)2点、「嫌い」1点、「大嫌い」0点で算出しています。

今回ご協力頂いた企業・団体さまの6つのデザインは3つのグループに分類できます。
1つ目は、トランスジェンダーを3つ目のアイコンで示すデザイン
2つ目は、オールジェンダーを1つのアイコンで示すデザイン
3つ目は、LGBTカラーの虹色(レインボー)を利用したデザイン

評価についてはストレートの方とトランスジェンダーの方で少し傾向が異なりました。
象徴的な事例としては、渋谷区役所のサインが挙げられます。

渋谷区役所のデザインは3つ目のアイコンとレインボーカラーの両方を取り入れたものなので、ストレートの方には「(意図が)分りやすかった」のが高評価の要因だと考えられます。

トランスジェンダーの方には3つ目のアイコン自体が、「別枠で扱われているみたいで人種差別のように感じる」というコメントにもあるように、好意的に感じない方もおり、それが評価を落としている要因になっています。

ちなみに一番評価の高かったANAのデザインは、レインボーカラーのワンポイントでオールジェンダーを伝えようとしています。
これは「レインボー=LGBT→オールジェンダー」という思考が一般的に浸透しなければ全く意味が伝わらないサインになりますので、ウンチクとしても好きなデザインではあるものの、現状ではまだまだ分かりにくいものと言わざるを得ません。

このようにトランスジェンダーの方のトイレ問題に関するサインは改善の余地があると共に、改めてトランスジェンダーの方のトイレ問題について、広く周知させる必要性を感じる結果となりました。

投稿日:2017年04月12日